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私たちは新しいことにチャレンジしたい経営者のために、新しい売れる仕組みや経営にまつわる有力な情報などを、ブログで更新していきます。
前回、少子高齢化や新型コロナウイルス、戦争による不安定な社会情勢。
さらにモノが溢れ、若者の活字離れなど問題が山積みである日本の現状を解説しました。
今回は急激に変化する時代を乗り越えるためにはどうすればいいのか?を、より詳しく解説していきます。
未来も予測できない状況を乗り越えるには、どこに向かっていけばいいのでしょうか?
その答えこそ、我々日本人が本来持っている本質にあります。
2020年3月の日経BPコンサルティング・周年事業ラボの国別調査によると、世界の長寿企業は80,066社。日本の企業は33,076社でした。世界的に見て日本の企業は長寿が多いことが分かります。
どの経営者でも共通して望んでいることは、企業や国が長寿であること。この先も安定して続けていくためには、そこに普遍的なものがなければいけません。
普遍的なものとは”何が起こっても変わらないもの”、つまり軸のこと。この普遍的なものこそ、日本人の本質であり、乗り越えるのに必要なものです。
しかし、時代の変化により気付いていない経営者が多くいます。
ここからは、日本の企業が長寿で居続けられる理由を探っていきましょう。
なぜ、日本の企業は長寿企業が多いのでしょうか?
長寿企業である企業を見ると、時代に左右されにくい業種であることがほとんど。
製造業、建設業、小売業、卸売業などが挙げられます。
しかし、左右されにくいとはいえ、100年以上会社を存続させることは並大抵のことではありません。
長寿企業にはいくつかの共通点があります。
これらをあなたの会社に当てはめて考えてみてください。
きっとできていることより、できていないことのほうが多いのではないでしょうか。
実践・継続することは容易なことではありません。
会社を存続させるには経営者の力はもちろんのこと、社員の力も必要不可欠。
居心地の良い会社の雰囲気にすることで、社員の士気も上がり働きやすい環境になります。
その結果、長く会社を継続させることにつながるでしょう。
また、地域や社会から力を借りることもあります。
そこで「三方良し」という言葉。
300年以上続く近江商人の心得ですが、この言葉を知っている方も多いでしょう。
三方というのは、「売り手」「買い手」「世間」のこと。
商売において売り手や買い手が満足することはもちろん、世間(=社会)にも貢献できて初めて良い商売であるという考え。
社員を愛し、世間に寄り添うなど見えない部分に力を入れながら、長寿企業は会社を存続させています。
100年以上続く長寿企業は、現在に至るまでにさまざまな危機を乗り越えています。
天災・疫病・世界恐慌・戦争など、何度も存続の危機に立たされたことでしょう。
それでも倒れることなく乗り越えられてきたのは、普遍的なものがあるからです。
家を建てる際、建物をしっかり支えるために土台となる基礎は必要不可欠。
基礎がしっかりしていれば、建物は固定され安心して住むことができます。
もし基礎が弱ければ、建物は崩れ家族の居場所を失うでしょう。
軸が強ければ強いほどブレることなく、どっしり構えることができます。
材料やインテリア、内装にこだわることが悪いわけではありません。
こだわることができるのは基礎がしっかりし、安心して建物を建てられるからです。
基礎工事=軸の強さにより、長寿企業は危機的状況に直面しても乗り越えられました。
「今は原点に振り返られる絶好のとき」であり、みんなで良い方向へと進む時期と思ってはいかがでしょうか。
今、世界のビジネスリーダーはこぞって東洋思想に注目し、取り入れています。一体、東洋思想とはどのようなものなのでしょうか。
西洋思想は誰が見ても判断がブレないデータや再現性を基に解決策を講じる思想です。
再現性高く数字を上げるための分析をし、生産性を上げるための効率を徹底し、数字に結びつけるという考えになります。
それに対し、東洋思想は目に見えない世界や個人の人間性、家族のようなつながりを大事にします。
たとえば、経済の状態を示す言葉に「景気」という言葉。
これも「見渡せる地上の氣」という意味があり、日本人がいかに見えない世界を大切にしていたのかが分かります。
また日本は他国と違い、天皇陛下と国民が一体である「君民一体」が日本には根付いています。
君=天皇、民=国民、一体=まとまり。
君主も国民も家族のように互いに思い合っています。
先ほど出てきた「社員一人ひとりを大切にする」「地域や社会への貢献」も、この思想がしっかり根付いている考えです。
“小さい子には優しく、困っている人には手を差し伸べる”
権力のあるものが力で支配するのではなく、みんなが円満にと常に願うことこそ、日本に根付く独自の東洋思想です。
帝王学は2500年前から伝わってきた学問で、古くからリーダーや権力者が学んできた学問のひとつです。帝王学というと、皇室や王室の方が学ぶというイメージがあります。
まず帝王学では、さまざまな知識・技術・所作などを跡継ぎに教えるために、「跡継ぎとして相応しい人物になるための特別な教育」をスタートしました。また、帝王学の目的は使命感をもって後世に渡り反映させていくことです。
しかし、さまざまな時代の変化とともに帝王学は、経営者にとっても大切な教育のひとつとなりました。そのため、現在の帝王学はリーダーシップ論という位置づけで、多くの経営者が知りたい教育に変化しています。
ここで注意していただきたいのが、帝王学は決して威張ることではないということ。経営者に対する帝王学は威張るのではなく、上に立つ人間として必要な考え方を習得することが目的です。
では、なぜ経営者がこぞって帝王学を学びたいと思うのでしょうか?まず、帝王学には以下の『三原則』があります。
それぞれの意味は以下を参考にしてください。
■原理原則を教えてくれる師を持つこと■
物事には原理原則があるため、知らない分野について学び続けることが大切です。そのためには、その分野に詳しい方を師として学ぶことでスキルが伸び続けます。
■良き幕賓を持つこと■
身近にアドバイスをしてくれる人がいると、自身の行動や発言に正確性や可能性が帯びてきます。
■諫言してくれる部下を持つこと■
部下からの提案でも、とても良い内容もあります。そのため、部下だからといって頭ごなしに否定したり、提案を無視したりすることはマイナスです。部下の意見にも耳を傾け、大切にすることが必要です。
さらに、帝王学には『五徳本能』という考え方があります。五徳本能とは仁・義・礼・智・信のことです。
五徳本能は目の前の人に尽くす、積極的に学ぶ、思いを共有する、礼儀・きれいな言葉遣い、筋を通す・嘘をつかないことなど。五徳本能は一つひとつのことは、とても小さなことです。
これは『五行の相生』も同じです。
五徳本能も五行の相生も最初は小さなサイクルですが、一つひとつがつながり、やがて大きなサイクルになるという考えです。この考え方は経営にとって、とても大切なことです。
経営は決して経営者一人で会社を動かしているわけではありません。日本には「老舗」と呼ばれる、何百年と歴史ある企業がいくつもあります。
何百年も前から1つの企業が続いているのには理由があります。それは、従業員・取引先・お客様などさまざまな人とのつながり、経営者自身の行動や発言などを大切にしているからです。
これは、五徳本能や五行の相生そのものです。そのため、1つでもバランスが崩れると、サイクルがうまく回らなくなることも。そのため、経営者にとって帝王学は無くてはならない学問です。
西洋思想から東洋思想経営に変化してから得られるものがあります。それは「会社も家庭も円満になれる」「人格を磨けば売上も安定する」の2つです。
現代は大転換期といわれています。今までは外側に注目をする西洋思想が基本でした。しかし、内側に注目をする東洋思想の帝王学に経営者たちは再注目をしています。
たとえば、帝王学をベースに考え・行動することで、目の前の人に尽くしたり筋を通したりします。これは、困った人がいたら助けたり、何かをしてもらったらお礼をしたりという行動に現れます。助ける・お礼をするという行動自体は小さな徳です。しかし、小さな徳を積むことで、いつしか会社も家庭も円満になれるのです。
運やお金、チャンスを呼び込むには人格を磨くことも大切です。人格を磨くためには何か良いことをするだけではなく、何かを学ぶ・約束を守る・差別や区別をしないことなども必要です。そして、世の中が不況と呼ばれる時代であっても、経営者の人格を磨くことで会社の売上が安定します。
一つひとつは小さなことであっても、日ごろからコツコツと正しく仕事をしたり生活をしたりすることは帝王学の基本です。
想像してみてください。この考え方を経営者だけでなく、日々お客様と接する従業員が身に付けたときに、その会社はどんな風が来てもブレない基礎を確立することになります。
経営者という立場は、さまざまな困難に対応しなければいけません。そのようなとき、東洋思想である帝王学「人とのつながりを大切にする考え方・行動」が必要です。
老舗企業がいくつもある日本。世界的に見てもとても珍しいことです。日本らしい考え方や行動を経営に反映させてください。
第二章では、急激に変化する時代を乗り越えるためには何が必要なのかについて見てきました。第三章では、東洋思想を軸においた売れる仕組みをご紹介します。売れる仕組みも知って、さらに、会社経営を安定させましょう。